チエコサク
デザイナーインタビュー

何度も何度も試行錯誤し、会社としてOKが出たのが、こちらです。
細かいですが、目の印象や全体のフォルムが、ぬいぐるみっぽかったものから、より生き生きとした「チエコ」に変化していると思います。
 

こだわったところがもう1つあります。それは、チエコを360度描くということ。
ミキハウスでおなじみのプッチーやうさこは、顔や手足は前後の表現が2Dメイン。でもチエコサクでは、ミキハウスとは少し変えて、お洋服などに入れるときに、細かな表情や手足の動きを付けて、チエコサクの世界観をより生き生きと表現したかったからです。
後ろ姿や横向き、いろいろなポーズも描けます。チエコを表情豊かなうさぎにしたい、その想いを大切にしています。
 

ミキハウスの女の子向けデザインとチエコサクの違いですか？
難しい質問ですが、違うところは大きく分けて2つ、さらにミキハウスとは切り離せないところが１つあります。

違いの1つが、「レトロ」感。レトロと聞くと、大好き！という方と、興味がない方とに分かれますよね。それがいいと思っています。
チエコサクのレトロ感が好き！という方に、さらに愛していただけるようにデザインをしていきたいです。刺繍のお花やチエコの友だちとして登場しているバンビもそうですね。
 

ミキハウスは半世紀以上にわたってたくさんの人に愛されているブランドです。豪華でかわいいプッチーやうさこの刺繍やアップリケのデザインは毎年大人気なんです。ミキハウスロゴと並んで、ミキハウスの世界観が思う存分表現されたデザインといえます。

このようにミキハウスの緻密で繊細なデザインを刺繍やアップリケで表現するためには、高い技術力や職人技が不可欠です。
こうした長年培われてきた「ミキハウスクオリティ」と技術力があるから、チエコサクが「かわいい」んだと思っています。

つまり、チエコサクのデザインの主役は、ミキハウスと同じく刺繍やアップリケなどです。けれど「ミキハウス＋α」がないと、それはチエコサクとは言えませんよね。
 

例えばこの写真の部分。チエコにもバンビにも、茶色の縁取りラインが刺繍されています。ミキハウスの場合は、シルエットを強調するようなライン刺繍はしませんが、チエコサクでは行います。その理由は、チエコやバンビの生き生きとしたシルエットを表現したいからです。そのためには高い技術力が求められる技法です。一朝一夕にできあがるものではなく、ミキハウスで培われた技術力やクオリティがあるからこそなのです。